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あなたは、否定しないで関われますか?

講師が大切にする7つの考え方
2019.06.03

企業研修講師として15年、延べ700日の研修に登壇。新入社員から管理職まで1万人を超えるビジネスパーソンのやる気と行動を引き出す。製造業を中心に営業・IT・物流部門まで30社以上の教育体系構築支援と研修プログラムの開発・実施等、人材育成の仕事に360度携わる。

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「研修講師が大切にする7つの考え方」第1話

こんにちは。
リソースフルデザインの木之上です。

今日から7回シリーズで、
私が研修講師として大切にしている考え方を
私の体験エピソードに載せて、
お伝えしていきますね。
まずは、第1話をどうぞ。

「担当は何してるんだ!数字が全然伸びないじゃないか!」

大手食品メーカーで、
新商品の販促企画をしていた若かりし頃、
私は、全職員の前で役員から叱責され、
精神的に追い込まれていました。

模範解答のないビジネスの世界ですから、
なかなか打開策が見つかりません。

困り果てた私は、
現場に出れば、何かヒントが見つかるかもしれないと、
藁をもすがる思いで、直属の上司にこうお願いをしたのです。

「店頭で試食販売(マネキン)をやらせてください!」

すると上司は、
「あぁ、いいよ。やってごらん。」
と、意外にもあっさりと認めてくれたのです。

承認が得られ、少しホッとした私は、
さっそく和歌山県にある量販店に出かけると
ホットプレートで商品を調理し、
お客様に試食を提供し始めました。

すると、
「これ美味しいね。知らなかったよ」とか
「ここが使いづらいよ。改善してよ!」とか
「こんな工夫をするともっと美味しいよ」とか
様々なお客様の生の声を聴くことができたのです。

職場に戻ると、なんとかその声を生かせないかと、
アイディアをひねり出して、
何とか売上の向上に繋げることができたのです。

これは、私にとって、ちょっとした達成感となりました。

もしあの時、上司に試食販売に行くことを否定されたり、
別のやり方を押し付けられていたら・・・。
私は、精神的に潰れていたかもしれません。

私は、上司の「あぁ、いいよ。やってごらん。」
のひとことに、救われたのです。

その後、やる気の上がった私は、
ことあるごとに、
「〇〇〇を考えてみたんですけど、テストしてもいいですか?」と、
積極的に上司に意見具申するようになりました。

すると、上司は私の意見を否定せず、
どんどんチャレンジさせてくれました。
今振り返ってみると、
否定されたことは一度もなかったように思います。

人は、他人から指示されたことには、
心理的に抵抗する傾向があると言われています。
なので、パフォーマンスが下がります。
モチベーションが上がらないからですね。

ところが、
人は、自分の中からやりたいと思ったことは、
自然とやる気を持って積極的に取り組めるものです。

私は、否定しない上司のおかげで、
どんどんチャレンジすることができました。
実際は、うまくいかないことの方が多かったのですが、
失敗しても、上司は叱らずに、
「じゃあ、次はどうしたらいいと思う?」と聴いてくれました。

結果(失敗)から、何を学び、次の実践にどう生かすか、
という問いで関わってくれたのです。

いわゆるコーチング的な関わり方を、
してくれていたのですね。

●否定せずに、受け止め、主体的にチャレンジさせる
●結果が出たら、質問して気づきを促し、次のチャレンジに繋げさせる

コーチングがメジャーでなかった、もう20年も前に、
私の上司は、自然に私をコーチングしてくれていたのです。

この『否定しないで受け止める』上司の関わり方のおかげで、
私は、自分らしく、成長することができたのです。

今、あらためて振り返ってみると、
本当に素晴らしい上司に巡り合えたと思います。
この上司の関わり方のおかげで、
かけがえのない仕事経験を積ませていただきました。
感謝の言葉しか浮かびません。

この上司との出会いが、
私の講師としての「あり方」の原点の一つになっています。

「研修に参加してくださる方々の可能性を信じ、
否定せずに関わり、受け止め、チャレンジを引き出していく」

リソースフルデザインが最も大切にする考え方です。

エピソードで学ぶ
「研修講師が大切にする7つの考え方」
今日の教訓!

その①『否定しないで受け止める』

最後まで、お読みいただき、ありがとうございました。
良い1日を!

社内講師養成&講師力向上コンサルタント
リソースフルデザイン
代表 木之上拓浩

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